喘息を発症する原因のほとんどはアレルギーが関係していると言われています。
アレルギーは、その原因となる物質に過剰に反応する現象です。
そして、原因となる物質の事を『アレルゲン』と言います。
アレルゲンは無数にあり、アレルギー反応に繋がる物質も人によって様々です。
では、アレルゲンにはどのようなものがあるのでしょうか?
代表的なアレルゲンを含めて見てみましょう。
アレルゲンの種類
[adt]
アレルゲンは大きく3つに分類されます。
○吸入性アレルゲン
→ ホコリ、ダニ、カビ、ペットの毛、花粉など
○食餌性アレルゲン [食餌(しょくじ):人間が飲食する物質]
→ 卵、牛乳、大豆、そば、小麦、えび、かになど
○経皮性アレルゲン [経皮(けいひ):皮膚を経由する物質]
→ 化粧品、シャンプー、石けん、洗剤など
そして、アレルギーにも分類があり、Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅳ型と4つに分けられます。
アレルゲンの分類が物質の特性や体へ入る経路を示し、その物質が体の中で反応する方法を示したものがアレルギーの分類と捉えると分かりやすいと思います。
多くのアレルギー反応はⅠ型と言われています。
Ⅰ型は即時型の特徴があり、アレルゲンが体の中で作用してから短い時間で反応が現れます。
また、Ⅳ型は遅延型の特徴があり、アレルゲンの中でも経皮性アレルゲンが該当している事があります。
肌に合わない化粧品やシャンプーなどを長期間使用した事で、皮膚炎症をおこした経験はあなたもあるかもしれません。
即時型のⅠ型と遅延型のⅣ型を併せ持つアレルギー体質の方も少なくないそうです。
では、喘息の症状はどの型に該当するのでしょうか?
喘息の誘発原因がアレルギーである場合、即時型のⅠ型アレルギーになります。
そして、アトピーと喘息は深く関係しています。
アトピー型喘息と非アトピー型喘息
[adsense]
アトピーは、『アトピー性皮膚炎』の事で、皮膚に炎症がおきるアレルギー反応です。
アトピーのアレルゲンは吸入性、食餌性、経皮性のどれも可能性としてあります。
ですので、アトピーの方はアレルギーをおこしやすい体質を持っています。
このアトピーでも見られるアレルゲンが原因となり喘息をおこすものを『アトピー型喘息』といいます。
『アトピー型』の喘息患者さんは、子どもで約90%、大人で約60%と言われています。
また、家族にアレルギー体質を持っている人がいる場合、アレルギー体質が遺伝することもあります。
(関連記事) 喘息は赤ちゃんにも!?乳児喘息と、小児喘息について
反対に、アレルギー以外が原因となっている喘息を『非アトピー型喘息』と言います。
非アトピー型喘息の誘発原因は次の通りです。
・ウイルスによる感染症
・運動
・天候
・タバコの煙
・大気汚染
・ストレス、疲労、睡眠不足
・笑いすぎ
・食べ過ぎ
このような原因によって、喘息の発作がおきるのは非アトピー型喘息です。
非アトピー型喘息の場合はアレルギーと違い、喘息の誘発要因を特定する事はできないのが特徴です。
まとめ
アレルゲンが発作がおきる原因の場合はアトピー型喘息の可能性があります。
アトピー型喘息の場合はアレルゲンを特定できる為、血液検査や皮膚反応テストなどを行い原因を特定します。
アレルギー反応を原因としない非アトピー型喘息は、大人によくみられるそうです。
発作の引き金となる原因がはっきりとはしないですが、過去の発作がおきた場面を思い出してみると傾向が見えるかもしれません。
その傾向が分かれば、対策の仕方も見えてくると思います。
思い出すのは苦しい事もあるかもしれませんが、ふとしたタイミングで振り返って改善に繋げていきましょうね。
(関連記事) ネガティブなのは寝不足のせい??睡眠不足が引き起こす恐怖