「酒は百薬の長」という言葉があるくらい、お酒はストレス解消に効果的な飲み物であることは聞いたことがあると思います。また、ストレス解消になるだけでなく、血行促進や心筋梗塞、脳卒中のリスクを下げるというデータさえもあるくらいです。
お酒好きの方にとっては嬉しい話ですよね。だからアルコールが欠かせないという方もたくさんいます。しかし、なんでも適量があるように、飲み過ぎは身体への負担をかけてしまいます。
そして、大人喘息の最も多い原因は風邪ですが、2番目の原因は飲酒なんです。今回は、アルコールが喘息を悪化させる理由を見ていきます。
どうしてアルコールは喘息に影響するの?
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少し難しい話になりますが、解説しますね。
私たちが飲むお酒のアルコールの主成分は『エタノール』です。体の中にお酒が取り入れられて肝臓に届くと、アルコール脱水素酵素というものによってエタノールは酸化されます。
酸化は、物質が酸素とくっ付いて水素を失う現象です。エタノール(CH3CH2OH)は、アルコール脱水素酵素で水素が失われると、『アセトアルデヒド(CH3CHO)』になります。このアセトアルデヒドは毒素なのですが、最終的には分解されて体外に出されます。
しかし、アセトアルデヒドの分解スピードが遅いと、頭痛や吐き気をともなった二日酔いが起こってしまいます。飲み過ぎると、分解に時間がかかるわけです。
そして、アセトアルデヒドが体内に長い時間残っていると、ヒスタミンという物質が放出されます。ヒスタミンは気道に炎症を起こします。これが発作を招いてしまう原因になります。特に日本人は、アセトアルデヒドを分解する力が弱いため、アルコールが喘息の原因になる日本人はとても多いのです。
この飲酒後に喘息の発作がおきる症状を『アルコール誘発喘息』と言います。
お酒を飲まなくてもアルコール誘発喘息に!?
[adsense]お酒を飲まなければ、アルコール誘発喘息になりません!
…実はそうもいかないようです。
アルコールはお酒だけではなく、調味料や料理にも使われます。そう考えると、アルコールを完全にシャットアウトするのは無理です。しかし、そんなに神経質にならないでくださいね。
量を意識して見てください。濃い味が好きな方は、本当にそんなにかける必要ある?って自分に問いかけてみるといいと思います。素材の本来の味を楽しみましょう。このことを意識するだけでも、調味料を減らして食べ物を美味しく頂けるようになりますよ。
少し怖い話をしてしまいましたが、調味料まで避ける必要はありません。しかし、かけすぎは身体によくないので、意識して見てくださいね。
アルコールとの付き合い方
お酒は少量であればストレス発散や病気のリスクを下げる良い面もたくさんあります。適度に楽しんでストレス発散になるのであれば、アルコールはとてもいい飲み物です。
ただ、付き合いや流れで飲まなきゃいけない飲み会などもあると思います。そんな時は、「これ美味しいからちょっと飲んでみてよ」って少し飲んでから他の人にあげたり、ソフトドリンクをはさみながら飲んだりすれば、無理に飲まなくても済みますよ。
身体をいたわる程度ならアルコールは活躍します。もちろん、アルコールがなくてもストレス発散できる方法を持つことが一番いいことだと思います。
アロマを使ったリラックス方法もご紹介しています。
⇒ 喘息に効くエッセンシャルオイルと、アロマオイルについて