緑茶は薄毛に効くと言いますが、それは本当なのか疑問ですよね?
緑茶は、煎茶や玄米茶、ほうじ茶などの日本茶全般のことを指し、日本人ならほとんどの方が好きな飲み物だと思います。
ここでは、そんな緑茶や他に薄毛改善に良いとされる飲み物と悪い飲み物をご紹介します。
薄毛に良い飲み物
・緑茶
・紅茶
・ウーロン茶
・豆乳
この4つは薄毛に良いと言われる飲み物です。
これらには「5αリダクターゼ」という還元酵素の働きを防ぐ効果が確認されています。
5αリダクターゼは、薄毛の進行をストップさせるために、止めなければいけない物質です。
緑茶、紅茶、ウーロン茶、豆乳に含まれる成分が、5αリダクターゼを阻害するため、4つの飲み物が薄毛に良いと言われているわけです。
(参考文献:リーブ21)
特に男性の薄毛問題では、男性ホルモン「テストステロン」と還元酵素「5αリダクターゼ」が結びつくことで、強力な男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」を生成します。
そしてDHTは、男性ホルモン受容体(AR)と結合すると、発毛抑制するシグナルを発生させてしまいます。
ですから、DHTを生成させないように、5αリダクターゼの阻害は重要なポイントなのです。
紅茶+豆乳の組み合わせが良い?
2003年に発表されたアメリカのマウス実験では、緑茶と大豆、紅茶と大豆の組み合わせによるDHTの抑制効果が確認されたそうです。
それによるとテストステロンの変動についても確認されています。
緑茶と大豆の組み合わせ
→ DHT抑制、テストステロン低下
紅茶と大豆の組み合わせ
→ DHT抑制、テストステロン影響なし
(参考文献:The Journal of Nutrition)
どちらもDHT抑制効果はあるものの、緑茶と大豆の組み合わせではテストステロンが低下。
男性ホルモン「テストステロン」は、モテホルモンとも呼ばれる男には欠かせない物質です。
先ほど、テストステロンと5αリダクターゼが結びつくとDHTを生成すると書きましたが、テストステロン自体が薄毛を招くことはありません。
むしろ、テストステロンの低下は男性にとっては好ましくありません。
ですから、この研究結果に基づくならば、緑茶と大豆製品との組み合わせよりも、紅茶と大豆製品との組み合わせのほうが良いと思われます。
緑茶・紅茶は薄毛に効くの?
緑茶や紅茶が良いことは分かりましたが、髪を生やす効果は期待できません。
5αリダクターゼの阻害によって起こるメリットは、DHTの生成を抑えること。
つまり、発毛抑制シグナルを発生させないことで、進行を遅らせることが最大のメリットです。
ですから仮に薄毛の進行を遅らせたとしても、髪を生やすことを期待して過剰摂取するのは危ないので、注意してくださいね。
薄毛に良くない飲み物
コーヒー
コーヒーにも薄毛改善効果を示す研究はいくつか存在しています。
その中でもドイツの研究で、カフェインに対するDHT抑制効果を示した研究結果があります。
この影響もあり、ドイツでは「カフェイン入りシャンプー」が販売され、薄毛の人に人気なんだそうです。
Amazonのレビューによると、匂いにクセがあるようですが、頭皮が暖かくなるなどの体感が見られるようです。
→ ALPECIN カフェインシャンプー
薄毛に対するコーヒーのメリットもあるのですが、亜鉛を阻害することや睡眠低下に繋がるなどコーヒーのデメリットもあるため、コーヒーが良いとは一概には言うことができません。
アルコール
適度なアルコールはストレス発散にもなり血管の拡張作用もありますが、飲みすぎると肝臓に負担がかかります。
肝臓は髪の主成分であるタンパク質を作る臓器ですし、体全体にも負担がかかりますので控えめにしましょう。
まとめ
薄毛に効くと言われる飲み物の作用は、還元酵素「5αリダクターゼ」の阻害効果です。
お茶やウーロン茶を積極的に飲んだとしても、発毛効果は期待できません。
あくまで今ある髪を守るための予防策として捉えましょう。
また過剰摂取は臓器に負担がかかる可能性が高まります。
JACC Studyというチームの生活習慣とがんの研究では、コーヒー、緑茶、ウーロン茶は脳卒中・心疾患のリスクを下げることが確認された一方で、過剰に摂取すると逆にリスクが上がる傾向にあることが確認されています。
(参考文献:JACC Study)
良いと言われる飲み物を過度に意識しすぎず、自分の好きな飲み物も取り入れながら適量を心がけましょう。