喘息の主な症状の気管支ぜんそくと咳ぜんそくの違いとは?

気管支ぜんそくについて

気管と気管支の図

喘息の症状は、気道が狭くなる事によって誘発されます。

一口に喘息と言っても、その症状は様々です。

喘息で真っ先に思い浮かぶのは、気管支ぜんそくだと思います。

気管支ぜんそくは、アレルギー反応による発症が多いようです。

そして、喘息の主な症状としては、気管支ぜんそく以外に咳ぜんそくという症状があります。

では、気管支ぜんそくと咳ぜんそくではどのような違いがあるのでしょうか?

気管支ぜんそくってどんな症状?

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直径が1.6〜1.7cm、長さがおよそ10cmの管を『気管』といいます。

気管は喉頭から左右の『気管支』に分かれるまでを指します。

(喉頭(こうとう)は、のど仏の辺りにある呼吸器です)

気管支ぜんそくは、この気管支に炎症がおき、管が狭くなって空気の通りが悪くなります。

気管支ぜんそくを患っている患者さんは、日本では子どもが5〜7%、大人が3〜5%と言われています。

この症状があらわれると「ヒューヒュー」、「ゼーゼー」という喘鳴(ぜんめい)を伴うのが特徴です。

息を吐くときに勢いよく空気が通りますが、気管支の幅が狭いため笛のような音がなります。

喘鳴がある=気管支ぜんそくなの?って思うかもしれませんが、必ずしもそうだとは限りません。

痰(たん)が絡むことによってなる音、鼻づまりが原因で音がなるということもあります。

また、乳幼児の場合、気管が発達していないのでウイルス感染にかかりやすくなります。

乳幼児のこの症状はウイルス感染による風邪で気管炎症になっている場合もあります。

その場合は、喘息性気管炎症(ぜんそくせいきかんえんしょう)という喘息とは違う症状です。

気管支ぜんそくの判断としては、喘鳴の他に、

・息が吐きづらい

・息を吸う時間よりも吐く時間が長い

このような不調があると気管支ぜんそくかもしれません。

咳ぜんそくってどんな症状?

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咳ぜんそくは、2週間〜数ヶ月に渡って咳が続く症状です。

痰(たん)を伴わない空咳が多いようです。

気管支ぜんそくと同様に気管支の病気です。

特徴としては、気管支ぜんそくとは異なり、「ヒューヒュー」、「ゼーゼー」といった喘鳴の症状がありません。

気管支ぜんそくほど気道が狭くならないので喘鳴がおこらないのです。

また、息苦しさもなく咳だけが長続きします。

気管支ぜんそくは、アレルギー反応のある方に症状があらわれやすいですが、咳ぜんそくは気候やタバコの煙などの環境による発症が多いようです。

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しかし、咳ぜんそくは気管支ぜんそくの前段階と言われています。

そのまま放置しておくと、気管支ぜんそくに移行してしまうこともあります。

(およそ3割の方が咳ぜんそくから気管支ぜんそくに移行するようです)

咳ぜんそくは、1〜2ヶ月の治療を続けることで完治する病気です。

しばらく咳が治らない場合は、お医者さんで診てもらうことが気管支ぜんそくの予防につながります。

咳ぜんそくの予防の方法は?

咳ぜんそくの予防について

咳ぜんそくとなる要因は、

・風邪による感染症

・季節の変化

・激しい運動

・過度な飲酒

・タバコの煙

・ストレス

といったものがあります。

特に季節の変わり目の急激な気温の変化でかかる場合が多いので、体調の管理が大切です。

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長時間エアコンの風をうけることも注意が必要です。

また、飲酒や喫煙、ストレスは、気道に負担をかけることになるため、極力減らすような改善に取り組んでみてくださいね。