油の種類はたった4つ!?飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とは?

脂肪酸の種類について
脂肪酸の種類について

最近ではスーパーの油、調味料コーナーに行くと、たくさんの油を見かけませんか?

種類も豊富で聞いたこともないような油を目にすると思います。

名前だけ見ると、油ってたくさん種類があるんだろなぁーなんて私は感じていました。

しかし、私たちが口にする油を特徴や効果別に分けると実は4種類に分けられるんです。

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飽和脂肪酸は太りやすい!?

まず大きく分けると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分かれます。

飽和脂肪酸は、バター、ラード(豚脂)、ヘット(牛脂)、ギーやココナッツオイルなど常温で固形の脂に多く含まれます。

飽和脂肪酸はエネルギー源になるのですが、体内に溜まりやすく体脂肪になりやすい特徴があります。

 

この情報だけだと、「固形の油は太る!!」って思ってしまいますよね。

しかし、それも正しくありません。

そこでキーワードとなるのが、中鎖脂肪酸(ちゅうさしぼうさん)です。

ココナッツオイルやギーは痩せる!?

中鎖脂肪酸は、植物の種に含まれる天然成分で、ココナッツや母乳などに多く含まれています。

商品で言えば、ココナッツオイルやインド発祥のバターオイルであるギーです。

ほとんどの油脂は長鎖脂肪酸という長い鎖(くさり)状の分子構造をしています。

 

長鎖脂肪酸は、体に吸収された後に分解されたり貯蔵されます。

そのため、エネルギーに分解されるまでに少々時間がかかります。

では、中鎖脂肪酸はどうなのでしょうか?

 

漢字から分かるかもしれないですが、中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸の約半分の分子構造をしています。

なので、エネルギーとして分解されるスピードがとてもはやいのです。

長鎖脂肪酸に比べて約5倍もはやく分解されるそうです!

中鎖脂肪酸は今注目を集めている成分で、色々な分野での研究が進められています。

私たちが摂る事ができるココナッツオイルやギーは美容やダイエットにも効果が高い万能オイルなんです。

それは中鎖脂肪酸のおかげでもあります。

不飽和脂肪酸のオメガ◯系で身体は変化する

不飽和脂肪酸は、キャノーラ油、ごま油、コーン油、亜麻仁油(あまにゆ)、大豆油、オリーブオイル、魚油などの常温で液体の油に多く含まれます。

不飽和脂肪酸には、炭素の二重結合が1つの一価と、2つ以上の多価があります。

一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸です。

ちょっと難しくなってきたので図解しますね。

脂肪酸の種類について

(※ 画像をクリックすると拡大されます)

一つ注意点として、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に完全に分かれるわけではなく、それぞれその脂肪酸が多く含まれると解釈してくださいね。

例えば、バターにも不飽和脂肪酸は含まれています。

 

一価不飽和脂肪酸にはオメガ9系脂肪酸、多価不飽和脂肪酸にはオメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸があります。

オメガというのは、不飽和脂肪酸の化学構造の分類です。

それぞれ、炭素の二重結合を持っていて、それぞれ最初の二重結合が現れるのが端から、9番目、6番目、3番目になります。
そして、オメガ6とオメガ3は体内でつくることができません。

つまり食べ物から摂る必要があるので、”必須脂肪酸”と呼ばれています。

オメガ6は過剰摂取しすぎ!?

オメガ6系脂肪酸は細胞膜を作る大切な役割を持っています。

私たちの身近の食べ物でもある、加工食品やコンビニ弁当、ファストフードにはオメガ6を多く含む油がたっぷり使われています。

私は、こういった食べ物が大好きで、体に良くないと思っていても食べてしまいます。。。

 

あなたも思い当たる節はありませんか?

だって美味しいですもんね。

だからやめるのはなかなか大変です。。。

 

しかし、そういう食事はオメガ6系脂肪酸の摂取量がとても多くなってしまいます。

また、現代人は普通に食事を摂っているだけでもオメガ6の摂取量が多いんです。

 

ここで一つのデータを紹介します。

40:1

この数字は何だと思いますか??

 

これはアメリカ人のオメガ6とオメガ3の摂取量の比率です。

めちゃくちゃオメガ6に偏っていますよね。

 

日本人だから関係ないやーと安心しないでくださいね。

私たちも食文化が欧米化しているので、40:1と言わずともオメガ6にかなり偏りがちになります。

 

そして、厚生労働省が推奨しているオメガ6とオメガ3の理想的な比率があります。

オメガ6:オメガ3 = 4:1

先ほどの40:1とはまるで違いますよね。

では、オメガ6とオメガ3にはどんな役割があるのでしょうか?

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オメガ6で硬くなり、オメガ3で柔らかくなる

オメガ3にも、オメガ6と同様に細胞膜を作る役割があります。

そして、オメガ6は細胞膜を硬くする働きを持ち、オメガ3は細胞膜を柔らかくする働きを持ちます。

オメガ6に偏りすぎると、栄養素が細胞内に取り込めなかったり、酸素が行き渡らないという事が起こります。

 

逆にオメガ3に偏りすぎると、細胞膜が柔らかすぎて、ウイルスの侵入を防げないという事も起こり得ます。

どちらが欠けてもダメで、バランスの良い摂取を心がける事で張りのある細胞膜が形成されます。

それが、厚生労働省が推奨する4:1のバランスになるんだと思います。

 

オメガ6を減らすには、加工食品やコンビニ弁当、ファストフードを少しずつ減らすぞ!という決断も必要です。

また、糖分は食べ物を欲する中毒性があります。

たとえお腹がいっぱいでも食べ物を求めてしまうのです。

「デザートは別腹」なんてよく聞く言葉ですよね。

一口食べると、満腹でもやめられない。。。それが甘いものの怖いとこでもあります。

オメガ3は積極的に摂取すべき

オメガ3は現代人の食生活では足らない事が分かりました。

では、オメガ3系脂肪酸のアブラは何か?というと、亜麻仁油、サチャインチオイル、魚油などです。

 

魚にはEPAやDHAが豊富に含まれています。

EPAは中性脂肪を減らし、血栓や動脈硬化を防ぐ働きがあります。

DHAはうつ病や認知症の予防効果が期待できます。

 

亜麻仁油やサチャインチオイルには、α-リノレン酸というEPAやDHAに変換してくれる成分が多く含まれています。

中性脂肪の値を下げる効果が期待でき、生活習慣病の改善に効果的です。

オメガ9は体内でつくれる!

オメガ9系脂肪酸は体の中で作り出すことができます。

ですので、積極的に摂る必要はありません。

とはいえ、オメガ9には皮膚の保湿を保つ効果もあり、決して摂らなくて良いというわけでもありません。

良い油を増やしていくことが大切です。

 

良い油とは加工の工程が少ない油で、その一つがエキストラバージンオリーブオイルです。
メルガレホ コンポジシオン 250ml オリーブジャパン最優秀賞受賞

本物のエキストラバージンオリーブオイルはスーパーなどに置いてある可能性はとても低く、目安として100mlで1000円ほどします。

まとめ

  • アブラには「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があり、飽和脂肪酸は常温で固形の脂に多く含まれ、不飽和脂肪酸は常温で液体の油に多く含まれる
  • 不飽和脂肪酸には、「一価不飽和脂肪酸(オメガ9系)と「多価不飽和脂肪酸(オメガ6系、オメガ3系)」がある
  • オメガ6系、オメガ3系は細胞膜を作る役割があり、オメガ9には皮膚の保湿を保つ効果がある
  • オメガ6系は摂りすぎ!加工食品やコンビニ弁当、ファストフードは減らしましょう
  • オメガ3系は不足ぎみ。オススメは亜麻仁油とサチャインチオイル
  • オメガ9系のオススメは、エキストラバージンオリーブオイル

飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸(オメガ9系、オメガ6系、オメガ3系)の4つに分類される事が分かりましたね。

この4種類をバランスよく摂ることを意識しましょう。